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インボイスの処理時間が10分の1まで短縮企業のデジタルトランスフォーメーションを支える ABBYY FlexiCapture®

輸送とロジスティクス | Accounts Payable
Sumitomo Warehpuse Ltd chooses ABBYY

お客様の概要

氏名 株式会社住友倉庫
本社 (本社)大阪市北区中之島三丁目2番18号(住友中之島ビル)
(東京本社)東京都港区芝公園二丁目11番1号(住友不動産芝公園タワー)
業界・業種 輸送、物流、保管
ウェブサイト
チャレンジ

目視と転記が多い通関業務の効率化が課題

ソリューション

ABBYY FlexiCapture

結果

40分超の時間がかかっていたインボイスの処理が、4分程度にまで短縮

1899年に創業した株式会社住友倉庫は、倉庫業、港湾運送業、陸上運送業、海上運送業、国際複合一貫輸送業、航空貨物代理店業、通関業など、時代のニーズに応える最適な物流サービスを幅広く展開している。高品質サービスの提供により、顧客の信頼を勝ち取り、着実な成長を遂げている。今回、同社の通関業務の効率化・生産性向上を目的に「ABBYY FlexiCapture」が採用された。その導入効果についてお話を伺った。

■目視と転記が多い通関業務

「2019年に創業120周年を迎えた当社は、次の100年間も社会の一員として事業を通じて貢献していくために、2030年までの長期ビジョン“Moving Forward to 2030” をスローガンとして掲げています。その最初の3年間となる2020年度から2022年度までの第四次中期経営計画の期間は、長期ビジョンの実現に向けた『事業基盤の強靭化』の期間と位置づけており、国内倉庫施設等の設備の強化や海外における国際物流基盤の強化などとともに、最新のテクノロジーを活用した業務の効率化と省力化を推進しております。」と東日本営業部 営業戦略課長の大津泰久氏は語る。

「具体的には、AIやIoT、ロボティクスといった先進的ロジスティクス技術を取り入れ、物流オペレーションの効率化や付加価値の高い物流サービスの提供といった取り組みも行っています。その一つがAI-OCRを使った通関業務の効率化です」
(大津氏)

実荷主の輸出入に必要な手続きや申請などを代行する「通関業務」では、各種法令や規制に則って申告書を作成するが、(1)書類間で記述ミスや計算ミスなどがないか確認する、(2)貨物の分類や税率などを決定して申告書を作成する、(3)申告書の内容に不備がないかを確認する——など、多くのチェック工数が発生する。

特に問題なのは、「インボイス」の存在だ。通関業務では実荷主が商取引に使う「インボイス」を使って申告書を作成するが、フォーマットが決まっておらず、取引する企業によって形式が大きく異なる。

そのため、インボイスの情報は通関業者のスタッフが目視で確認し、システムに転記しなければならない。住友倉庫東京支店で取り扱う輸入の件数は、申告ベースで月2,000件を超える。膨大なデータを間違いなく転記するために、多くの時間と工数をかけていたのだ。

「そのうち月間申告件数が最多(約400件/月)のお客様においては、1つのコンテナでも、多いときでは300ページを超えるインボイスとなる場合もあります」と東京支店 輸出入営業第二課の木村絢子氏は証言。この場合、通関のための書類作成に半日ほどの時間がかかるケースもあったという。

とはいえ、じっくり時間をかけて作業するわけにもいかない。通関業務には、常にスピードとともに正確性も求められる。もし通関業務で遅延があると、物流スケジュール全体に影響が起きる上、ミスがあると後で修正申告などが必要になる場合もあるからだ。

「通関業者のミスで通関業務がボトルネックになってしまうと、スケジュールの遅延だけでなく、余分なコストを発生させてしまうなど、お客様に多大な迷惑をかけてしまいます。そのため、担当スタッフには相当のスキルが求められます。その結果、属人的になってしまうという課題もあり、大変困っていました」と東京支店 輸出入営業第二課長の上原正紀氏は言う。

この課題を解決するための施策として、「OCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)技術を導入してはどうか」という提案があった。これまで人が目視と転記で行ってきた作業を機械が行えば、時間と工数の削減が可能になるという判断だ。

■AI-OCRを使って、通関業務を効率化

ただし、単にOCRを導入するだけで課題が解決されるわけではない。

「単純に文字を読み取るOCRは、業務に利用できません。お客様によってフォーマットの異なるインボイスの特徴を覚え、正確な情報を入力するためには、インボイスごとに対応しなければいけないからです。これを解決する方法として、AI-OCRなど最新のテクノロジーを採用してはどうかという話になったのです」と大津氏。

そこで住友倉庫は、同社の業務システムを構築した日本電気株式会社(NEC)とパートナーシップを組み、新しい通関システム基盤の構築に取りかかることにした。

「通関業務はアナログな作業が多く残っており、デジタルトランスフォーメーション(DX)によって、高い改善効果が見込めます。そこで、AI-OCRについて、当社とNEC様とでお互いに検証を進めてきました」と上原氏。

多くのAI-OCRツールを検証した中、通関業務に耐えうる品質を確保したのが「ABBYY FlexiCapture」だったという。

その理由を「インボイスの中には書式が不規則な物もあります。必要な箇所のデータをきちんと読み込み、必要に応じて必要なデータに変換できて、細かいところまで設定できるようなソリューションは、ABBYY FlexiCaptureだけでした」と話すのは、NECの交通・物流ソリューション事業部 第三インテグレーション部 マネージャーの牛尾晋太郎氏である。

■40分かかっていた業務がたった4分に

こうしてABBYY FlexiCaptureの採用が決まった。システム構築後、細かいチューニングを行ったところ、ほとんどのインボイスをデータとして読み取れるようになったという。読み取ったあとは、情報に間違いないかどうかを確認した後、自動的にシステムに転記される。

「FlexiCapture導入後、40分超の時間がかかっていたインボイスの処理が、そのわずか10分の1となる4分程度にまで短縮することができました。月間では100時間ほどの削減効果です」(大津氏)。

FlexiCaptureで処理している間は人の手が空くため、その間、他の業務に労力を使うことができ、さらに生産性が向上した。

FlexiCaptureは、業務の標準化にも寄与している。

「FlexiCaptureはUIが優れているため、誰でも直感的に使えます。これまでの通関業務には職人技が求められましたが、業務が簡略化され、引継ぎも容易となりました」と木村氏。

NECソリューションイノベータ株式会社のソリューションビジネス事業部 プロフェッショナルの熊坂弘一氏は、「FlexiCapture導入は、エンジニアにとってもメリットがあります」という。

「FlexiCaptureの開発ツールは、人の目では分からないちょっとした違いであってもGUIで分かりやすく検知でき、修正することができます。また、他のAI-OCR製品では、明細の列幅などちょっとしたフォーマットの違いでも別の帳票として定義ファイルを作成する必要があります。この場合、ユーザーはその違いを意識した業務の必要がありますが、FlexiCaptureは1文書として扱うことができるので、ユーザーにもメリットがあります。」

FlexiCaptureはユーザーにはもちろん、エンジニアにとっても扱いやすいシステムとなっているのだ。

■ノウハウを横展開し、さらなる取り組みも視野に

FlexiCaptureを使った通関業務の改善は、競合他社との差別化ポイントの1つとなっている。

「今後、通関件数は増加していくことが予想されています。業務を効率化しておけば、対応力の差別化にもつながるはず」と大津氏。

競争が激化する物流業界において、効率化や生産性向上は「待ったなし」の状況だ。効率化・生産性の向上をさせるFlexiCaptureは、物流業界にとって重要なツールとなっていくだろう。

大津氏は、最後に「物流業界は、インボイス以外にも『紙の帳票』を扱うことが多い業界です。そのため、他の業務でも横展開することもできます。FlexiCaptureで培ったノウハウを展開し、物流サービスの更なる品質向上を推進したいと考えています」と結んだ。

写真左より、NECソリューションイノベータ株式会社 熊坂様、株式会社住友倉庫 大津様、木村様、上原様、日本電気株式会社 牛尾様

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