DX初心者向けファーストステップ

昨今、DX、デジタルトランスフォーメーションという言葉がバズワードのように飛び交っています。ぼんやりと意味はわかっているが、自分自身何から手をつけて良いかわからない、また、コロナ禍にてテレワークを推進させるために企業内で職務として割り当てられたものの、どこから手をつけて良いかわからないというような相談を多く受けます。ここでは、経済産業省(経産省)が提唱するDX(デジタルトランスフォーメーション)、 その背景、そしてまず手を打つべきファーストステップとその分野について、お話したいと思います。

世界でも使われている「DX」の意味は?

経済産業省が提唱する DX(デジタルトランスフォーメーション)

経産省のDXを推進するためのガイドラインを確認しますと、DXの定義は「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」とあります。まずは、データとデジタル技術の活用が重要です。つまり、できるだけ業務をPCで行うようにし、それをオンライン化し、データを蓄積するようにします。このアプローチにより、はじめて、データの活用と様々なデジタル技術の活用が可能となります。直接的に業務と関係するデータをAI(人工知能)によって様々な角度から分析・予測することや全ての従業員・機械の作業ログデータからそれぞれの業務の効率化・自動化をおこなうことができるようになります。

これらは、経産省の DX Report2 (2020年12月)中間取り纏めにおいても、「DXのファーストステップ」としての業務環境のオンライン化、業務プロセスのデジタル化(OCR製品を用いた紙書類の電子化、RPAを用いた定型業務の自動化等)としてレポートされています。

このあたりを切り口に、クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術に慣れ親しみ、活用し、新しい製品・サービス・ビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ること、そして最終的にその価値を創出していくのがDX、デジタルトランスフォーメーションとなります。

なぜ、DXが求められるのか?その背景とデータの活用

日本においては、今後、労働人口の減少していくことは明らかであり、DXの主要部である「労働生産性を向上させるような業務の見直し・変革やロボット導入による人力の置き換え」が必須です。これが、前述の経産省のDXレポートでも述べられており、DXが求められる主因となります。他にも、爆発的に増え続けるデータを活用しきれず、デジタル競争の敗者となるのを避けるため(少々ネガティブな表現ですが経産省の資料からそのまま引用します)、旧システムを使い続けることによるサイバーセキュリティや事故・災害によるシステムトラブルやデータ滅失・流出等のリスクを防ぐためにDXが求められています。

より具体的に背景を理解するために、DXの中でも比較的手をつけやすい、データの活用も含んだ労働生産性を向上させるような業務の見直し(把握も含む)について、もう少し掘り下げてみましょう。労働生産性を向上させるような業務把握や業務見直しとは、例えば以下のようなものがあります。

  • (1) 検索の効率化

    オウケイウェイヴ総研の調査によると、「ビジネスパーソンは“調べもの”に毎日1.6時間、“探し物”に年間150時間を費やしている。これは、日本全体で1日当たり約1,057億円相当の賃金にあたる。」というデータがあります。そして、「仕事中に調べものをする上で職場に望むこと」として「社内ツール・システム関連の整備」「社内の情報共有体制の整備」がそれぞれ3割以上を占めます。つまり、効率よく情報を検索するためのDXを活用した業務の把握や見直しが必要となります。
  • (2) データエントリ作業、紙ベースの書類からのビジネスデータの抽出、システムへの転記等

    例えば、ガードナー社のレポート(英語)によると、財務部門では受注したものや請求されたものへの会計対応にて多くのデータエントリ作業が発生しており、その作業量は財務部門全体の約30%にあたるとあります。そして、それはDX活用により、約25000時間の労働削減、約878kドルのコスト削減につながるとあります。

    また、プルトシフト社のレポート(英語)によると、製造業に携わる会社の約半数がデータエントリをシートへの入力や他の手動の方法で行っており、それ故に約12%の会社でしか、データを自動的に洞察へ活用できていないというデータもあります。

    つまり、人間がデータ抽出、システムへ転記する作業を省く(効率よくする)ためのDXを活用した業務見直しが必要となります。
  • (3) 業務システム、機械のログデータを利用した全体業務プロセス分析とPCログデータを利用した各自作業の分析

    上述の経産省のDXを推進するためのガイドライン中にも、「既存のITシステムが老朽化・複雑化・ブラックボックス化する中では、データを十分に活用しきれず、新しいデジタル技術を導入したとしても、データの利活用・連携が限定的であるため、その効果も限定的となってしまうという問題が指摘されている」と述べられています。さらには、「加えて、既存のITシステムがビジネスプロセスに密結合していることが多いため、既存のITシステムの問題を解消しようとすると、ビジネスプロセスそのものの刷新が必要となり、これに対する現場サイドの抵抗が大きいため、いかにこれを実行するかが課題となっているとの指摘もなされている」と続いています。つまり、現行プロセスにおいて、問題点・ボトルネックを含め全システムの現状把握を定量的にできてないこと、この解決において投資対費用効果が得られるのか不明瞭であることの2点が大きな課題です。これらを解決するために、DXを活用した、複数のシステムを含むシステムログからの定量的な現状プロセスの可視化と把握、そして問題点・ボトルネックへの気づきが必要となります。

まず手を打つべき対策として

(1)-(3)に上げた労働生産性を向上させるような業務の把握、見直し、改善は、経産省がDX Report2 (2020年12月)中間取り纏めの中で強調する「DXのファーストステップ」の「業務プロセスのデジタル化」に含まれます。ABBYYでもさまざまなソリューションを用意しております。前述の業務把握、見直し、改善分野に沿って、ソリューションを紹介します。

  • (1) 検索の効率化

    検索の効率化のためには、過去の書類も、現在継続的に蓄積されている書類・データも、検索可能な形にしておく、すなわち精度高くOCRし、保存しておくことが必要となります。ABBYYでは、20年以上の実績があり、200言語以上のOCRに対応したABBYY FineReader Server 14が最適な商品となります。処理の並列化に対応しており、自社内で大量処理が可能であり、その処理スケジューリングも可能です。書類が少量の場合は、個人向けにも販売されているABBYY FineReader PDF 15ABBYY FineReader PDF for Macが最適な商品となります。
  • (2) データエントリ作業、紙ベースの書類からのビジネスデータの抽出、システムへの転記等

    FlexiCapture Step by Step on whiteboard in meeting room with four people

    AI OCR導入が最も効果的です。ただ、単なるOCR文字認識精度ではなく、トータルでの認識精度、検証時の使いやすさ、入出力連携を含むワークフローとしての柔軟な対応、処理性能、開発・メンテナンスコスト等、さまざまなポイントを考慮する必要があることを忘れてはなりません。ここを間違えるとROI(費用対効果)が薄れるケースが多くなります。ABBYYでは、紙文書からの文字認識、仕分け、インテリジェントなデータ抽出、検証、出力(外部連携)といったワークフローを10年以上かけて柔軟に作り上げてきたABBYY FlexiCapture 12が最適な商品となります。複雑な表、複数ページに渡る明細行からの読み取りまで対応しており、外部連携も豊富です。また、AIを活用した仕分け、ワークフローのカスタマイズ、オンプレミス対応も可能なため、システムの基盤として利用されるケースも多くあります。
  • (3) 業務システム、機械のログデータを利用した業務プロセス分析とPCログデータを利用した各自作業の分析

    一連のプロセスにおいて、「いつ」「何に対して」「どうした」のイベントログデータを入力としてプロセスを可視化・分析する、プロセスマイニングツールの活用が最近のトレンドであり、必須となりつつあります。特に、前章(2)の製造業などの場合、それぞれの製造過程で使用される業務システム・機械から「誰が」「いつ」「何に対して」「どうした」のイベントログを取得し、一連の製造過程業務ログをまとめ上げることで、この業務プロセスにおける労働生産性を簡単に見直すことができるようになります。

    ABBYYでは、ログデータをアップロードするだけで、25を超える多角的な視野で分析を始めることができる ABBYY Timelineが最適な商品となります。特に、プロセスの中でマクロな視点で、「どのパートがボトルネックであり、RPAの活用を含む効率化が可能であるか」を数値から視覚的にとらえられるので、RPA化のニーズとともに使用されるケースが増えています。

    また、ボトルネック把握の後、システムログに反映されないような、個別作業をミクロ的視点で分析を行う場合、各作業者が各々のPCでどのように作業しているか、ルーティン業務や繁雑業務の可視化を行うためのタスクマイニングツールを使用する(タスク分析を実施する)方法があります。例えば、前章(2)の財務部門のデータエントリ作業の実態を分析するためには、各作業者が各々のPCでどのように作業しているかの細かなタスク分析をおこない、ルーティン業務をRPA化していくといった作業が業務見直しの1つにあたります。このRPA化に役立つタスクマイニング機能は、プロセスマイニング同様にABBYY Timelineにてサポートしています。

    企業がプロセスマイニングに投資を行う5つの理由を学びましょう。

persons hands on laptop with ABBYY Timeline dashboard on the screen

なお、今回ご紹介しました製品についての概要、デモの依頼、お問い合わせは、それぞれの製品紹介ページ、「お問い合わせ」ボタンより承っておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

AI(人工知能) DX(デジタルトランスフォーメーション)
ABBYY logo circle

ABBYY Japan エンジニアリングチーム

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